20年1～11月に、中国企業が発行した社債の債務不履行（デフォルト）は、62社（発行体）で、負債総額は1,902億元となっており、19年通年の1,631億元を274億元上回った。発行体別にみると、民間企業は1,019億元で19年通年の1,444億元を下回っているのに対し、国有企業は883億元で19年通年の187億元より696億元多くなっている。足もとでは、「永城石炭電力」（国有企業）の社債の債務不履行による影響を受け、11月10日から19日までに社債発行予定であった52案件（主に国有企業）が延期・取消となった。その総額は400億元に達しており、前の10日間に比べて急増している。20年5月末の国有企業の社債の発行残高は、22兆1,645億元で社債全体の90.1％を占めており、国有企業の社債の債務不履行の急増は債券市場に今後大きな影響を与えるとみられる。