22-11-04
中国:トピックス
9月の各指標で見る中国経済 ~消費の回復は減速、不動産開発投資の低迷続く~

 22年第3四半期の実質GDP成長率は前年同月比+3.9%となった。年初来累計の成長率は+3.0%に高まったが、政府が22年3月に公表した「+5.5%前後」の成長目標を大きく下回っている。
 9月単月の主要経済指標をみると、自動車を除く消費の減速が目立った。中秋節(9月)や国慶節(10月)連休の旅行消費は新型コロナの感染拡大懸念から低調であった。一方で鉱工業生産は化学・鉄鋼といった素材産業を中心に回復が進んでいる。
 マクロ経済政策の強化により地方政府主導のインフラ投資が伸び率を高めた一方、不動産開発投資の低迷が続いている。デベロッパーの資金調達難により未完成物件の建設が停止している問題を受け、政府は地方主導で未完成物件の建設工事を再開する方針を示すとともに、融資枠を設けて建設再開を支援している。中国人民銀行は不動産の需要を喚起するために10月1日から「住宅積立金」制度を利用する場合の住宅ローン金利を引き下げた。

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