22年11月6～18日の予定で開催されたエジプトで国連気候変動枠組条約第27回締約国会議（COP27）は会期を延長して20日に閉幕した。議長国のエジプトは「共に実践へ」をCOP27のスローガンに掲げ、これまでの世界各国の合意内容の履行に焦点を当てた「シャルム・エル・シェイク適応アジェンダ」を発表した。さらにエジプトは途上国を代表して気候変動問題の解決に向けて先進国に対して途上国への支援を要請したほか、「損失と被害」を初めて正式な議題として取り上げ、議論は難航したものの途上国のための新基金設立でも先進国から合意を取り付けた。エジプト自身も水素製造や風力発電プロジェクトで複数の覚書を交わすなどの一定の成果が上がった。しかし活動家との間で人権問題が浮上しCOP27の場で国際社会はこれを非難した。