22年12月にIMFはエジプトに対する23.5億SDR（約30億ドル）の拡大信用供与措置（EFF）を承認したが、第1回および第2回のレビューは政策実施の遅延やインフレ率高騰、外貨不足などを理由に延期された。エジプトがIMFとの協議を踏まえてより強力な政策パッケージの実施を約束し、柔軟な為替レートへの移行や政策金利の引上げを行った結果、24年3月にIMF理事会はレビューを承認してEFF融資枠を約80億ドルに引き上げた。IMF理事会は7月29日に第3回レビューも承認したが、将来的なリスクは引き続き高いとして、為替レートの自由化維持や高インフレ下での財政再建、紛争終結の見通しの立たないガザ地区での紛争を挙げている。