2024年4月10日に行われた総選挙（一院制の国会議員選挙）では、最大野党で革新系の「ともに民主党」が衛星政党の「ともに民主連合」と合わせて定数300議席のうち175議席を獲得し、前回（20年）の総選挙に続き過半数の議席を制した。その他の革新系勢力等の議席を合わせれば192議席となり、10年以降で最大の野党勢力となる。他方で保守系与党は「国民の力」と衛星政党の「国民の未来」を合わせて108議席にとどまった。
　22年5月に発足した尹錫悦（ユン・ソンニョル）政権は、野党が過半数を占める「与小野大」の状態で始まったが、与党「国民の力」の今回総選挙での敗北によって尹政権は残る3年の任期で求心力がさらに弱まり厳しい政権運営を強いられることが予想される。