国家統計局が公表した3月の主要70都市における販売用新築住宅価格指数（前年同月比）をみると、平均上昇率は＋4.4％となっており、経済の回復に伴い住宅価格の上昇に加速傾向がみられる。このうち北京市、天津市、上海市、重慶市、広州市、大連市、長沙市、武漢市については、それぞれ＋3.6％、＋3.2％、＋5.3％、＋6.2％、＋8.6％、＋5.2％、＋5.9％、＋5.5％となっている。
中国人民銀行と中国銀行保険監督管理委員会は、金融の健全性を高め、不動産市場の安定的発展を促進するため、20年12月28日に、「銀行等金融機関による不動産向け貸出の集中度に関する管理制度設立の通達」を公表し、不動産向け貸出と住宅ローンの残高が総貸出残高に占める割合に上限を設定した。また、中国銀行保険監督管理委員会は21年3月26日、「運転資金用途の貸出の不動産投資への転用防止の通達」を公表し、こうした資金の不動産市場への流入を取り締まることを強調した。