21年8月16日、ジョコ大統領は22年予算を公表した。歳入は1,841兆ルピア（21年比＋6.0％）、歳出は2,709兆ルピア（同＋0.4％）、財政赤字は868兆ルピアと見込んでいる （今後、国会審議を経て最終決定）。政府は22年も予算の一部を新型コロナ対応の経済対策「国家経済復興プログラム（PEN）」として取りまとめた。PENは、保健（新型コロナのワクチン調達、検査・治療など）と社会保障（低所得者への食糧支援など）が中心となっている。
　財政赤字は20年のGDP比6.1％をピークに、22年予算では同4.9％へ低下すると見込まれているが、依然として新型コロナ流行前（19年の同2.2％）を大きく上回る。国家財政法による財政赤字上限の規定（GDP比3％以内）が再び適用される23年に向け、ジョコ政権が財政赤字を一段と縮小するためには、新型コロナの感染拡大の抑制と景気回復が不可欠となる。