中国銀行保険業監督管理委員会(以下、銀保監会)は20年12月に中国のシャドーバンキングの定義・基準に関する初めての体系的な説明および当局のリスク防止策、その効果と課題に関する報告書を公表した。本稿では報告書を踏まえシャドーバンキングの動向と今後の課題について考察する。中国のシャドーバンキングは16年末以降3年間の集中的なリスク防止措置により金融のシステミックリスクが大きく低下したものの、蓄積されたリスクは依然として大きい。最近ではシャドーバンキングの主な投資先の1つである不動産業界の信用不安や土地財政依存度の高い地方政府の隠れ債務への影響が懸念されている。当局はシャドーバンキングのリスクの大きさや伝播性を勘案し不動産業界規制を徐々に緩和へ転換する動きがみられるが、その分シャドーバンキングの解消が遅延するリスクがある点には留意する必要がある。
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