シンガポールの労働力人口は19年をピークに低下している。政府は外国人就労者の流入規制強化を続けており、20年以降は新型コロナによる渡航制限も労働力人口を引下げた。将来的には少子高齢化の進展も労働力人口の減少の要因となり、成長率を下押しさせうるリスクとなっている。こうした状況下、政府はより柔軟な教育システムへの転換やリカレント教育の拡充により自国民のスキル向上を図っている。加えて、高齢者向けの職業教育や職業あっせんを進め、定年・再雇用年齢上限の引き上げも実施した。政府は多様な人材を活用し生涯を通じた学びを支えることで、労働力人口の減少に対処しようとしている。