23年第3四半期の実質GDP成長率（以下、成長率）は前年同期比＋4.9％、年初来累計（23年1～9月）の成長率は同＋5.2％となった。3月の全国人民代表大会で設定された「＋5.0％前後」という23年の成長目標に見合う水準で推移している。消費の寄与度は＋4.4％ポイントと上期（＋4.2％ポイント）を上回った一方、輸出は－0.7％ポイントと外需は弱い状況が続いている。なお、第3四半期の季節調整済（以下、季調済）前期比成長率は＋1.3％（第1四半期：＋0.8％）と伸び率が上昇している。
23年9月の主要経済指標は内需に回復の兆しがみられる。製造業の景況感（PMI）は6か月ぶりに「50」を上回った。消費者物価は食品（－3.2％）が全体を押し下げ＋0.0％と横ばいで推移しているが、小売売上高伸び率は＋5.5％（8月：＋4.6％）とプラス幅が拡大している。