23-01-24
エジプト:トピックス
IMF拡大信用供与措置(EFF)取極合意と支援プログラム ~融資により当面の外貨繰り懸念は和らぐ~

22年12月16日にIMF理事会はエジプトに対する総額23.5億SDR(約30億ドル)、引出可能期間46か月の拡大信用供与措置(EFF)を承認した。その後23年1月10日に公表されたエジプトが取り組むEFFプログラムの骨子は(1)柔軟な為替相場制(変動相場制)への恒久的な移行、(2)インフレ率の低下(物価の安定)を目指した金融政策、(3)財政再建(社会保障面のセーフティネットワークを強化しつつ公的債務を削減)、(4)国有企業(軍傘下企業含む)の縮小とガバナンス強化(民間部門活性化)である。EFF承認とこれに伴う2国間・多国間支援の拡大期待により当面の外貨繰り懸念は和らいだ。ただし、IMFのプログラムで設定された財政再建や民間部門活性化(軍傘下企業を含む国有企業の縮小)等の目標を達成し中長期的に高成長を維持するためには、内政の安定を確保しつつ一連の経済改革を実行していくという困難な課題を解決していく必要がある。

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