中国は現在不動産不況と地方政府の厳しい財政・債務状況及び経済情勢の低迷が相互に影響し悪循環に陥りつつある。IMF(国際通貨基金)は「IMF4条協議報告書(2023年)」の中で、中国政府は不動産業界の再編と住宅建設の完成に向け多くの資金支援を行うと同時に地方政府債務削減のための中央政府主導の総合戦略を策定・実施すること、等を提言している。23年3月に3期目に入った習近平政権は35年までの社会主義現代化のベース及び49年までの社会主義現代化強国の構築を目指す上で長期的に多額の資金投入が必要であるが、財政負担圧力は低下し難いため、持続可能な経済発展に向けた不動産及び地方政府債務のリスク管理を行う必要があろう。