欧州環境機関や欧州委の諮問機関の報告書によると、現在のEUの気候変動対策をもとに算出した30年までの温室効果ガス(GHG)排出削減率は目標を下回る見込みであり、30年以降は50年までの気候中立目標との乖離幅が更に広がることが予想される。欧州委は今年2月、40年までにGHG排出量を90%削減する目標を勧告したが、右派からは市民の生活に重大な影響を与えると非難される一方、左派からは農業等一部セクターの脱炭素化措置が不十分と指摘されている。同目標の法制化は次期欧州委と欧州議会次第であり、6月の議会選挙の結果やその後の欧州委の動向が注目される。
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